副業って会社にバレるの?知っておきたい副業と確定申告についても解説!

副業って会社にバレるの?知っておきたい副業と確定申告についても解説!

働き方が多様化している現代において、副業を持つ人々が増えています。コロナ禍でテレワークが普及したこともあり、副業を持つ障壁が低くなったのも理由の一つでしょう。

しかしその一方で、「副業って会社にバレないの?」という疑問や不安を感じる人も少なくありません。日本の多くの企業が、未だに従業員に対して副業を制限したり禁止したりしているからです。

本記事では、副業が会社にバレる可能性と理由、バレた場合の対処法、さらには確定申告などについても詳しく解説します。

副業を始めようと考えている人、すでに始めているが不安を感じている人、確定申告でつまずいている人など、多くの人に役立つ情報を提供しています。最後までお読みいただき、副業ライフをより安全で充実したものにしましょう。

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副業が会社にバレたらどうなる?

副業が会社にバレた場合の影響は多岐にわたりますが、結果がどう出るかは企業の社内規定に大きく依存します。

まず、法律上、副業自体は禁止されていない点を明確にしておくことが重要です。たとえば労働基準法では、副業に関する特別な規定は設けられていません。

しかし法律に特別な規定がないということは、企業が独自の規定を設ける余地があるということでもあります。

たとえば会社が副業に対して厳格な姿勢を取っている場合、社内規定や従業員の契約書に副業の禁止が記載されている可能性が高いと考えられます。このような会社において副業が発覚した場合、口頭での警告だけでなく、書面による警告、懲戒処分、最悪のケースでは解雇といった厳しい措置が取られる可能性もないとはいえません。

一方で、副業に対して寛容な企業も存在します。このような企業では、副業が会社にバレたとしても、影響はほとんどないでしょう。しかしその場合でも、副業が本業に影響を及ぼしていないか、業績に差し支えが出ていないか、企業秘密に触れるような状況になっていないかなど、多くの条件を考慮する必要はあります。

副業を始める前には、企業の社内ルールをしっかり確認することが重要です。もし社内ルールで副業が禁止されていなくても、企業がどの程度副業に寛容かを把握し、必要であれば人事部門や上司としっかりコミュニケーションを取ることが推奨されます。

事前のコミュニケーションをしっかり行っておくことで、副業によるリスクを最小限に抑えることが可能となるでしょう。

副業がバレる場面とは?

副業がバレる場面とは?

副業が会社にバレてしまう状況はさまざまですが、特にリスクが高いと考えられるのは以下の3つです。

  • 年末調整の「給与所得者の基礎控除申告書」でバレる
  • 住民税が上がると会社からバレる可能性がある
  • 周りの噂や働いている所を見られてバレる

いずれも深刻な問題なので、以下の解説を読んでしっかり把握しておきましょう。

年末調整の「給与所得者の基礎控除申告書」でバレる

年末調整は、1年間の所得と税金を精算する重要な手続きです。この際に「給与所得者の基礎控除申告書」を提出する場合があります。給与所得者の基礎控除申告書は、主な所得源である給与以外にも所得があるかどうかを詳細に記入する書類です。

したがって、給与所得者の基礎控除申告書に副業による所得を正確に記入しなければならない場合、副業の情報が会社に明らかになる恐れがあります。

副業が会社にバレると、社内ルールや従業員契約によっては懲戒処分の対象となる可能性があります。特に社内ルールで副業が明確に禁止されている場合や、会社が副業に対して否定的な姿勢を取っている場合、高いリスクが伴うでしょう。

住民税が上がると会社からバレる可能性がある

住民税は、居住地に基づいて課される税金であり、その金額は年間の所得によって変動します。副業からの所得があれば、その分だけ住民税が増加することになります。ここで注意すべきなのは、住民税の額が変わったことが勤務先の会社に知られてしまうケースがあることです。

多くの企業において、住民税は給料から天引きされる仕組みになっています。企業は、従業員の収入と住民税の関係を容易に調べることが可能です。このような状況下で住民税が増加すれば、会社側はその従業員が他のところからも収入を得ていることにすぐ気がつきます。

これが副業禁止の企業において起きれば、当然問題になるでしょう。

周りの噂や働いている所を見られてバレる

人の目は非常に厳しいもので、いくら注意深く副業をしていたとしても、周囲の人々が何らかの形でその事実を察知する可能性は常に存在します。

たとえば職場の同僚が偶然、副業をしている場所であなたを見かけた場合、その情報は瞬く間に広まることも考えられるでしょう。SNSやインターネット上で、自分が副業をしていると何気なく発信してしまった場合、それが拡散されてしまう恐れもあります。

口コミや人の観察から来るリスクは、テクノロジーを駆使して匿名性を確保しているケースでも、完全には防げないため注意が必要です。何かしらの手段で情報が漏れた場合、それが会社にまで達すると、懲戒処分や解雇といった重大な問題に発展する可能性もないとはいえません。

こうした状況を避けるためには、副業活動を極力目立たない形で行い、可能な限り周囲の人々にその事実を知られないよう注意を払うことが重要です。社内での噂や憶測については、自分から先んじて情報を制御する、あるいは信頼できる人に相談するといった対策が考えられるでしょう。

副業がバレない方法はあるの?

まず結論として、絶対に副業がバレない方法というものはありません。発覚してしまう可能性をゼロにすることは不可能であると認識しておきましょう。

それを前提として、なるべく副業がバレないようにする方法としては、以下の3つが挙げられます。

  • 副業をやっていることを周りに話さない
  • SNSで副業をやっていると発信しない
  • 給与所得になる働き方は避ける

順番に見ていきましょう。

副業をやっていることを周りに話さない

まず最も簡単かつ効率的な方法は、副業について周りの人々、特に職場の同僚や上司に対して口外しないことです。

人は社交的な生き物なので、何か新しいことを始めたとき、友達や同僚に話したくなる気持ちは自然なことかもしれません。しかしこの手の情報は、意外と早く広がってしまいます。一度話してしまったことは取り消せないため、副業のことは絶対に職場で話さないようにしましょう。

また周囲に話さないだけでなく、情報が漏れる可能性のある状況や場所で副業活動をすることも避けたほうがよいでしょう。

たとえば、会社のPCやインターネット回線を使って副業をしている場合、会社にバレる可能性は非常に高くなります。情報の管理は重要なポイントとなるため、プライベートな環境で副業活動をすることを強く推奨します。

このように、言葉や行動によって自ら副業を公にする機会を減らすことで、会社や同僚にバレるリスクを大きく減らすことが可能です。非常に基本的なことですが、多くの人がおろそかにしてしまう部分でもあるので、しっかりと心がけましょう。

SNSで副業をやっていると発信しない

SNSなどにおいて副業について発信しないことも重要です。

SNSは現代で最も手軽に情報を広めることができるツールの一つであり、自分自身のビジネスや活動を宣伝するには非常に便利です。しかしその便利さが逆に自分を危うくする可能性もあります。

たとえばX(旧Twitter)やInstagram、Facebookなどで副業に関する投稿をしてしまうと、それが拡散される可能性があります。企業が従業員のSNSをチェックしているケースは少なくありません。結果として、副業が会社にバレてしまう可能性が高くなります。

したがって、副業に関する情報はSNSで一切発信しないよう心がけましょう。これは単純ながらも非常に効果的な方法であり、多くのトラブルを未然に防ぐことができます。特に自分の本名や顔写真、働いている会社名などが明示されているアカウントでの発信は、絶対に避けるべきです。

給与所得になる働き方は避ける

給与所得になるような副業を避けることも考慮に入れましょう。

給与所得とは、雇用契約に基づき働いた対価として得られる所得のことを指します。このような働き方では、社会保険料や住民税の金額が変わることによって、会社に副業がバレる可能性が高くなります。

社会保険の仕組みを例にとると、給与所得の仕組みを取るパートやアルバイトをするときは、社会保険に加入することになります。副業先で社会保険加入要件を満たすと、そのことが本業の会社にも通知されるため、副業がバレてしまうという流れです。

したがって、代わりに業務委託契約やフリーランスとしての活動、さらには投資や資産運用など、給与所得に該当しない形態の副業を選びましょう。確定申告や年末調整で会社にバレるリスクを減らすことにつながります。

バレにくい副業はある?

会社にバレにくい副業としては、以下のようなものが挙げられます。

  • 株や投資信託
  • ブログ運営
  • クラウドソーシングを利用した副業
  • 趣味やハンドメイドをネットで販売する

順番に見ていきます。

株や投資信託

株や投資信託は非常にバレにくい副業といえます。

まず、基本的にオンラインで行われるため、物理的な場所に出向く必要がありません。そのため働いている場所を目撃されるといったリスクはほぼないと考えられます。この形態の副業は確定申告でも雑所得として処理されることが多いため、年末調整の対象外となります。主たる給与所得と一緒に報告する必要はありません。

さらに、株や投資信託はあくまでも投資であるため労働とは認識されにくく、副業に否定的な会社でも許可されているケースが多く見られます。

ただし、高額の利益を得た場合には税金の問題もありますので、確定申告は適切に行うことが重要です。もし税金の計算が複雑であれば、専門家に相談することも考慮しましょう。

ブログ運営

ブログ運営もまた、会社にバレにくい副業の一つです。ブログは基本的に自宅で、またはどのような場所でも行えるため、働いているところを目撃される恐れがほとんどありません。

ブログの収入源は広告収入やアフィリエイト、スポンサードコンテンツなど多様であり、確定申告でも雑所得として扱われます。これにより、年末調整による発覚のリスクも低くなります。

ただし、ブログの内容や宣伝方法によっては注意が必要です。たとえば業務内容や職場の情報を公にするようなブログは、会社にバレるリスクが高まります。自分自身をブランドとして売り込むようなブログの場合、SNSでの露出が多くなることも考慮する必要があるでしょう。

バレにくさを優先するのであれば、匿名性を保ち、業務と関連のない内容に特化したブログを運営するのがおすすめです。

クラウドソーシングを利用した副業

クラウドソーシングサービスを利用した副業も、一般的には会社にバレにくいとされています。クラウドソーシングには在宅ワークが多く、働いている姿を目撃されるリスクが低いからです。加えてこの手の仕事はフリーランスとしての受注が多いため、確定申告では事業所得または雑所得として処理されます。

ただしクラウドソーシングでは報酬が直接振り込まれるケースが多く、これが銀行取引の記録として残ります。何らかの形で会社がこの情報にアクセスした場合、副業がバレる可能性もあるので注意が必要でしょう。たとえば、会社と同じ銀行口座を使っていると、何らかの形で情報が漏れる可能性が考えられます。

趣味やハンドメイドをネットで販売する

趣味やハンドメイド商品をオンラインで販売する副業も、一般的に会社にバレにくい選択肢と考えられています。

多くの場合、この手の副業は自宅で行うものなので、働いているところを見られる心配はまずありません。販売活動は通常、専用のオンラインマーケットプレイスや自分のWebサイトで行われ、確定申告も事業所得や雑所得として処理されます。こうしたことからも、会社の目にとまる可能性は低いのです。

しかし注意点もあります。たとえば、自分の作品をSNSで頻繁にシェアする行動は、周囲の目につきやすくなり、副業がバレる可能性が高まります。自分の名前や顔写真を公開することで、検索エンジン経由で副業が発覚する危険性も考慮する必要があります。

オンラインで販売する場合、商品の写真や説明文、プロモーション活動など、多くの要素が公になるため、この点については慎重な行動が求められます。

副業している人が知っておきたい確定申告の知識

副業している人が知っておきたい確定申告の知識

副業によって収入を得ている場合、確定申告が必要になるケースがあります。ここでは副業をしている人が知っておくべき確定申告の知識として、以下の3つを紹介します。

  • 20万円以上の所得があった人は確定申告をする
  • スマホでも確定申告はできる
  • 確定申告の際は住民税の欄に注意する

一つずつ解説します。

20万円以上の所得があった人は確定申告をする

副業で年間20万円以上の所得がある場合には、確定申告が必須です。副業で得た収益は、主に「事業所得」「給与所得」「雑所得」として申告されます。所得の種類によっては年末調整で処理されることもありますが、それでも20万円以上の収益がある場合には確定申告をしなければいけません。

確定申告は税務署の専用フォームやオンラインサービスを利用して行うことも可能です。最近ではスマホで確定申告をする方法もあり、専用のサービスを利用することで、比較的簡単に申告手続きが完了します。

詳しくは国税庁のWebサイトに掲載されている解説を参照してください。

参考:令和4年分 確定申告特集(国税庁)

確定申告をする際には、副業での所得だけでなく、株式投資などによるその他の所得も合算して申告する必要があります。

スマホでも確定申告はできる

かつては税務署に出向かなければ確定申告ができませんでしたが、今ではスマートフォン1台があれば手軽に確定申告を済ませられます。この進化は、特に忙しい人や、家事・育児・その他の事情でなかなか外出できない人には大変ありがたいものです。

専用のサービスを利用することで、所得の種類や金額、経費の情報などを簡単に入力でき、送信するだけで確定申告が完了します。

詳しいことは国税庁のWebサイトに掲載されているので、スマホでの確定申告に興味がある場合はぜひ一読しておきましょう。

参考:スマホとマイナンバーカードでe-Tax!(国税庁)

確定申告の際は住民税の欄に注意する

確定申告の際、特に注意が必要なのは「住民税に関する事項」の欄です。この欄には「自分で交付」というチェックがあります。ここにチェックを入れると、副業による所得に関する住民税の通知が自宅に直接届きます。逆にチェックを入れずに申請してしまうと、住民税の通知が会社に届き、そこから副業が発覚する事態になりかねません。

住民税の通知が自宅に届くようにする手法は、副業を秘密にしている人、会社に知られたくない人にとっては非常に有用な方法です。納税の手続きもすべて自分で行うため、会社には一切知られない形で済ませられます。

ただし注意点として、地域や状況によっては、住民税の計算方法や納税の手続きが異なる可能性があることが挙げられます。確実な情報を得たい場合には、最寄りの税務署や信頼できる税理士に相談するのがおすすめです。

まとめ

副業がますます一般的になってきた昨今、会社にバレないようにする方法もより重要なものとなってきました。

会社にバレないようにするということは、税金の処理の一切を自分で行うことを意味します。これは結果に関するすべての責任を自分が背負うということであるため、誤った手続きをすると後々大変なことになる恐れがあります。

税金の扱いは複雑であるため、一般人には理解しにくい部分も多々あるのが現実です。こうした問題については、専門家に相談するのが非常に有用です。

副業で発生した税金の対応でお悩みの方は、ぜひ弊所・かなで税理士法人までお問い合わせください。

かなで税理士法人は、多くの個人事業主や副業を営んでいる方から信頼を得ている会計事務所であり、副業による所得や税金に関する相談全般を受け付けています。副業が会社にバレないような税金の手続き方法などについて、豊富なノウハウに基づいた適切なアドバイスとサポートを提供しています。

初回相談は無料となっておりますので、ぜひお気軽にご利用ください。

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