会社設立に必要な費用はいくら?株式会社と合同会社の違いも解説

会社設立に必要な費用はいくら?株式会社と合同会社の違いも解説


「会社を設立したいのだけど、具体的にどれくらいの費用がかかるのだろう?」

「株式会社のほかに合同会社というのもあるらしいけど、違いは何?」

ビジネスを始めようとしているタイミングで、上記のような疑問を抱くことは多いのではないでしょうか。

起業を考えている方々にとって、会社設立にともなう費用は重要な検討事項の一つです。会社設立の際にはさまざまな初期コストが発生しますが、具体的な費用は設立する会社の形態によって異なります。

本記事では、日本で広く選ばれている2つの主要な会社形態、株式会社と合同会社の設立費用を中心に解説します。

また、会社設立でお困りの方はぜひ「かなで税理士法人」までお問い合わせください。かなで税理士法人では、融資計画や事業計画の策定など幅広い支援をおこなっており、あらゆるお悩みを解決することが可能です。

会社設立は2種類ある

会社設立は2種類ある

会社の形態には、株式会社と持分会社の2種類があります。持分会社は、さらに「合同会社」「合資会社」「合名会社」の3種類が該当します。

主に選択されるのは「株式会社」と「合同会社」という2種類の法人格です。それぞれ異なる特徴を持ち、起業家のビジネスモデルや資金調達のニーズ、管理の簡易さなどに応じて選択されます。

両者の間には、法的な構造・運営方法・責任の範囲・税制面の違いなど、多くの点で違いがあることに注意が必要です。以下で、それぞれの特徴についてざっくりと見ていきます。

参考:会社法第2条第1項|e-GOV

株式会社

株式会社は、日本でよく知られている一般的な会社形態であり、多くの大企業や中小企業に採用されています。

株式会社の主な特徴は、株主は出資した資本に比例して、さまざまな権利を持つ点です。「会社で一番偉い人」というと、いわゆる社長(代表取締役)を思い浮かべますが、会社の持ち主は株主であり、代表取締役は株式を持っていない限り、会社を所有していることにはなりません。

株式会社は、厳格な法的要件にしたがって運営されるべきものであり、株主総会や取締役会といった組織的な構造が求められます。

メリットとしては、社会的信用が高いこと、資金が集めやすいことなどが挙げられます。しかし、税務や社会保険の手続きが複雑なため、設立に手間がかかることが特徴です。

合同会社

合同会社は比較的新しい会社形態で、2006年に導入されました。合同会社は、柔軟性と運営の簡便さから、とくに小規模事業者やスタートアップ企業に人気があります。

合同会社の主な特徴は、株式会社に比べて法的な形式要件が少なく、設立と運営が比較的容易なことです。たとえば、取締役会や株主総会などの組織的な要件は必須ではなく、経営の柔軟性が高い点が挙げられます。

また、合同会社を所有しているのは出資者(社員)であり、株式会社と違って所有者と経営者が一致しているのも特徴です。

株式会社に比べて初期の設立費用は低く抑えられることから、資金調達が限られている起業家や、迅速なビジネスモデルの変更が必要なスタートアップに適しています。しかし、株式を上場させることできないため、株式公開による資金調達は不可能です。そのため、大規模な資金調達を目指す企業には不向きな場合もあります。

会社設立に必要な3つの費用

3つの会社設立に必要な費用

会社設立に際してはさまざまな費用が発生します。発生する費用は主に以下の3種類です。

  • 法定費用
  • 印鑑作成費や印鑑証明費用
  • 資本金

順番に解説します。

法定費用

法定費用とは、会社設立の際に法律にもとづいて必ず支払う必要がある費用のことです。主なものとして以下の3つが挙げられます。

  • 定款用収入印紙代
  • 定款認証費用と謄本手数料
  • 登録免許制

定款用収入印紙代とは、会社の定款に貼付する収入印紙の代金です。定款とは会社の基本的な規則を定めた文書であり、収入印紙を貼るのは、公証役場で定款に修正点がないか確認してもらった後がおすすめです。

定款認証費用と謄本手数料は、公証役場で定款の認証を受ける際に発生する費用です。定款認証とは、公証人が定款の作成手続きの正当性を証明することを指します。定款の謄本とは、定款の写しのことです。謄本手数料は定款の認証後に、認証済みの写しを取得する際に必要になります。

どちらも公証人が定款の内容をチェックし、法的な効力を与えるプロセスにおいて必要になります。

ただし公証人による定款の認証は、株式会社を設立する場合にのみ必要となります。合同会社では必要ありません。

登録免許税は、会社を法人登記簿に登記するために必要な税金です。会社の法人格を正式に認めてもらうためには、必ず設立登記をしなければいけません。登録免許税の額は、設立する会社の形態や資本金の額によって異なります。

印鑑作成費や印鑑証明費用

会社設立には、印鑑作成費用や印鑑証明の取得に関わる費用も必要です。どちらも法定費用と同様に、避けて通ることができない重要なコストとなっています。

印鑑作成費用とは、会社の実印を作成するための費用です。印鑑は法人としての重要な契約や文書に押印するために使用され、会社の正式な認証ツールとして機能します。印鑑の材質やデザインによって価格は異なりますが、耐久性やデザイン性を兼ね備えたものを選ぶことが重要です。

印鑑証明費用は、会社の実印を市区町村役場に登録し、登録済みの印鑑に関する証明書を取得するための費用となります。印鑑証明書は、契約書や法的文書において、会社の実印が本物であることを証明するために必須のものです。

資本金

資本金は、会社設立時に株式会社または合同会社の所有者が会社に対して出資する金額です。資本金は会社の財務基盤の根幹をなし、事業の初期段階での運転資金や投資資金として使用されます。

資本金の額に法的な制限はありません。したがって株式会社・合同会社ともに、資本金1円はからでも起業は可能です。しかし実際には、ある程度の資本金がなければ信用を得ることができず、資金調達などで苦労することになります。そのため、ある程度の額を確保することが必要となるでしょう。

資本金の額を設定する際には、事業計画や将来の展望を考慮に入れつつ、適切な額を慎重に定めることが大切です。

会社設立後にかかる費用

会社を設立したあとにも、さまざまな費用が発生します。設立時の一時的な費用とは異なり、継続的な運営コストとして考えなければならないものです。

会社設立後にかかる費用として代表的なものは、以下の3つです。

  • 社会保険料
  • オフィスの家賃や備品
  • 税金

順番に見ていきましょう。

社会保険料

会社設立後に発生する重要な費用の一つが、社会保険料です。健康保険・厚生年金保険・雇用保険などが含まれ、従業員が安心して働ける環境を提供するために不可欠です。

社会保険に加入することは、法律で義務として定められています。したがって未加入のまま会社を運営し続けた場合、罰則の対象となるので注意しましょう。

社会保険料は従業員の給与から、一部が天引きされるのが一般的ですが、会社もまた従業員1人当たりの保険料の一部を負担しなければいけません。結果として社会保険料は会社の運営コストの一部となり、特に人員を増やす計画がある場合には、費用の増加を予測することが重要です。

オフィスの家賃や備品

オフィスの家賃や備品に関わる費用も、会社設立後に考えなければならない費用の一種です。ビジネスの性質によっては、物理的なオフィススペースが必須なこともあります。

オフィスの家賃は、ビジネスの立地や必要なスペースの広さによって大きく異なるものであり、具体的な費用の目安は一概にはいえません。しかし一般的に、市街地やビジネスの中心地にオフィスを構えると家賃は高くなる傾向にあります。引き換えに、利便性やビジネスイメージが向上するのが通常です。

オフィスの備品に関しても、デスク・コンピューター機器・オフィス用品の購入やリースに関連する費用が発生します。いずれの備品も従業員が快適に作業できる環境を提供するために不可欠です。

オフィスの設計や備品の選択は、従業員の生産性や企業文化にも影響を与えるため、慎重に計画するべきでしょう。

税金

会社運営においてもう一つ避けて通れないコストが、税金です。法人税や地方税など、さまざまな種類の税金が会社の利益や活動に応じて課せられます。

税金は会社の財務計画に大きな影響を与える要素であるため、税務に関する適切な知識と計画が不可欠です。

税務に関しては、専門の税理士に相談することをおすすめします。専門家の助力を得ることで、適切な税務計画と申告をおこなうことが可能となります。その結果、法的な問題を避け税金の負担を最適化することにつながるでしょう。

株式会社と合同会社どっちで設立すべき?

起業家が会社を設立する際、株式会社と合同会社のどちらを選択するかは、ビジネスの将来に大きな影響を及ぼす重要な事項です。

一般的に、株式会社の設立費用は合同会社に比べて高額ですが、資金調達の面で利点があります。株式会社は、株式の発行を通して容易に資金を集めることができ、とくに大規模な事業展開や迅速な資本拡大を目指す場合に適しているといえるでしょう。

一方、合同会社は設立費用が低く、運営の柔軟性が高いため、初期投資を抑えたい小規模事業者やスタートアップに人気があります。

どちらの会社形態を選ぶかは、ビジネスの規模・資金調達のニーズ・運営の柔軟性・将来の成長計画など、多くの要因を考慮して慎重に決定しなければいけません。

たとえば、将来的に株式公開を目指す場合は「株式会社」が適していますが、小規模で独立性を重視するビジネスモデルであれば「合同会社」のほうが適している場合もあります。

会社形態のような重要な決定をおこなう際には、専門的な知識と経験を持つ会計や法務の専門家の意見を聞くのがおすすめです。

かなで税理士法人は、会社設立に関する幅広いアドバイスを提供しており、あなたのビジネスニーズに最適な会社形態の選択をサポートします。ご相談いただくことで、会社設立のリスクを最小限に抑え、ビジネス成功に向けた一歩を踏み出すことができるでしょう。

会社設立にかかる費用の目安

会社を設立する際の費用は、選択する会社形態によって大きく異なります。基本的な費用だけでも、株式会社の設立には24万2,000円、合同会社の設立には10万円ほどが必要です。

内訳は以下のようになっています。

株式会社合同会社
定款認証手数料最大5万円不要
定款に貼る収入印紙代4万円4万円
定款の謄本手数料2,000円不要
登録免許税最低15万円最低6万円


ただし、紙の定款ではなく電子定款にした場合には、収入印紙代は不要となります。

株式会社の設立にかかる費用

株式会社を設立する際の費用は、基本的な費用だけでも24万2,000円になると解説しました。定款認証手数料や収入印紙代、謄本手数料や登録免許税などを含めた額です。

しかし、実際にはこれだけでは終わりません。会社設立の手続きをスムーズかつ正確におこなうためには、専門家に依頼するのが一般的であり、報酬を支払わなければならないからです。

専門家への報酬に加えて、会社の実印の作成や印鑑証明書の取得などにかかる費用も含めると、結果的に30万円程度になるのが一般的でしょう。

ただし、30万円という金額はあくまでも基本的なケースの目安に過ぎません。資本金を大きくした場合には登録免許税が増えますし、ほかにも個別の事情や追加の要件によって、さらに費用が増加する可能性もあります。

合同会社の設立にかかる費用

合同会社の設立にかかる費用は、株式会社と比較して一般に安く抑えられます。基本的な設立費用の目安は約10万円です。

しかし合同会社においても、手続きの複雑さを考慮して専門家に相談することが推奨されるため、報酬などの費用が追加で発生します。一連の費用をすべて考えるならば、合同会社の場合でも20万円程度はかかると考えておくべきでしょう。

もちろん合同会社の場合も、追加の要件や特殊な状況によっては、さらに費用が増加する可能性があります。初期費用を低く抑えられるのは合同会社のメリットの一つであるため、合同会社を選択する場合には費用を抑える工夫をしっかり考えることが大切です。

会社設立時に知っておくべき3つのポイント

会社を設立する際に知っておくべきポイントとしては、主に以下の3つが挙げられます。

  • 株式会社と合同会社の特徴を理解しておく
  • 資本金の条件を満たしているか調べる
  • 電子定款を活用する

いずれも会社設立時にはきちんと押さえておくべき知識です。以下の解説を読んで、しっかり把握しておきましょう。

株式会社と合同会社の特徴を理解しておく

会社を設立する際にもっとも重要な決定の一つが、株式会社と合同会社のどちらを選択するかです。それぞれ異なる特徴とメリット・デメリットを持っています。

株式会社は日本でもっとも一般的な会社形態であり、資金調達の容易さや信頼性の高さがメリットです。しかし法定費用が高く、運営が複雑であることがデメリットとして挙げられます。

一方の合同会社は、設立費用が低く、運営が比較的簡単であるため、スタートアップや小規模事業者に適した形態です。しかし資金調達の選択肢が限られていることや、株式会社ほどの認知度がないといったデメリットがあります。

会社形態の選択は、ビジネスの将来の方向性や資金調達の戦略、運営スタイルに大きな影響を与えるものです。したがって、特徴を十分に理解したうえで、ビジネスのニーズにあった選択をすることが非常に重要となります。

資本金の条件を満たしているか調べる

会社設立の際には、資本金の条件を満たしているかどうかを確認することも重要です。

ほとんどの事業においては、資本金の額に制限はありません。1円からでも会社設立は可能です。しかし、たとえば人材派遣業など一部の業種では、一定額以上の資本金が必要とされています。

これから設立しようと思っている会社の業種についてよく調べて、きちんと条件を満たすだけの資本金を確保できるか、事前に計画することが重要です。

また、資本金の額は会社の信用力にも影響を及ぼします。資本金が少ない場合、銀行や投資家から融資を受けにくくなる恐れがあるため、資金調達の計画があるならば、資本金の額を慎重に検討する必要があるでしょう。

事業を開始する前に、業種の特徴や融資の受けやすさについて検討しておくことは、必要不可欠なプロセスといえます。

電子定款を活用する

会社設立時の費用を節約するための効果的な方法の一つが、電子定款の活用です。従来の紙の定款と比較して、電子定款を使用することで4万円の印紙代を支払う必要がなくなるため、設立費用を大きく削減することが可能です。

定款は、紙の場合と電子の場合とで効力に違いは一切ありません。電子定款だからといって、紙の定款では可能だったことが不可能になるといったことはないので、安心してください。

したがって、可能であれば電子定款を活用するのがおすすめとなります。いろいろと費用がかかる会社設立において、4万円も節約できるのは大きなメリットであるといえるでしょう。

会社設立でお困りなら

会社を設立するプロセスは、多くの場合、煩雑で時間を要するものです。法的要件の理解・必要書類の準備・各種手続きの正確な実施など、考慮すべき要素が多岐に渡ります。

とくに、株式会社と合同会社のどちらを選ぶかといった選択・資本金の設定・法定費用の計算などは、起業家にとって難しい課題となりがちです。自らの事業に専念するためには、専門家のサポートを受けることが推奨されます。

会社設立でお困りの方は、ぜひ「かなで税理士法人」までお問い合わせください。

かなで税理士法人は、会社設立に関する包括的なサービスを提供しています。融資計画や事業計画の策定など幅広い支援をおこなっており、あらゆるお悩みを解決することが可能です。

ご相談いただくことで、会社設立のプロセスがよりスムーズにかつ迅速に進行するでしょう。また、専門家による正確な情報とアドバイスは、将来的な問題を避けるのにも役立ちます。

初回相談は無料となっておりますので、ぜひお気軽にご利用ください。

まとめ

会社設立に必要な費用、株式会社と合同会社の違い、設立後に発生する費用、知っておくべき重要なポイントなどについて詳しく解説しました。

会社設立は、多くの計画や準備、および意思決定を必要とする複雑なプロセスです。初期費用やその後の運営コストのことも正確にシミュレーションし、ビジネスをうまく軌道に乗せられるか検討していかなければいけません。

株式会社と合同会社の選択も、ビジネスの将来の方向性と成功に大きく影響を与えるため、慎重に考えるべきものです。それぞれの特徴をよく理解し、自分のビジネスのニーズに最適な選択をすることが重要となります。

本記事を参考にして、ぜひ間違いのない会社設立を果たしてください。何かわからないことがありましたら、かなで税理士法人までご相談いただければ、全力でサポートさせていただきます。

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